少し前に、「ガジェット沼から抜け出すためのマイルール」という記事を書きました。

買う前に2週間寝かせるとか、ひとつ増やしたらひとつ手放すとか。
要は、買わないためのルールの話ですね。
ただ、あれだけフィルターをかけているのに、私の手元にちゃんと残って、毎日使い続けているガジェットもあるんです。
引き出しで眠ってしまうものと、毎日触り続けるもの。
この差はどこにあるのか、改めて考えてみたんです。

気になるなー。
私もよく勢いで買って、結局しまいっぱなしにしちゃうんだよね。



そうなんですよね。
その気持ちはすごくわかります。
考えてみたら、私が「これは買う」と最後に決めるとき、ゆずれない基準が3つありました。
前回の記事が、沼に落ちないための門番の話だとしたら、今日はその先にある、最後の関門の話です。



買い物で失敗を減らしたい方、デスクの上をすっきり保ちたい方に、私なりの選び方の軸をお伝えできればと思います。
なぜ「買う基準」がいるのか?
「買わないルール」だけでは、決めきれない
前回の記事は、買わないためのルールでした。
衝動買いを止める、増やしすぎない。
そのおかげで、ムダな買い物はかなり減りました。
ただ、しばらく続けて気づいたことがあります。
買わないルールは、あくまで入り口の門番なんですよね。
「これは買うのをやめておこう」とブレーキはかけられても、「これは買っていい」と前に進む判断までは、してくれません。
ブレーキしかない状態だと、本当に必要なものまで、なんとなく見送ってしまうことがあるんです。



それはそれで、もったいないなと感じました。
「最後の関門」
そこで私は、買うと決めるときの基準も、自分の中で言葉にしておくことにしました。
欲しい気持ちが入り口の門番を通り抜けて、それでもまだ「買いたい」と思えたとき。
最後にもう一度だけ、自分に問いかけるための関門です。
この関門を、私は3つの基準で作っています。
ここを通り抜けたものは、不思議と後悔しません。
逆に、ここで引っかかったものは、たいてい買わなくて正解でした。



次の章から、その3つを順番にお話ししますね。
基準①
その道具に、暮らしの「居場所」はあるか?


「うちのどこに置く?」と問いかける
一番大事にしているのが、これです。
私は以前、YouTubeのデスクツアー動画に憧れて、いくつかガジェットを買いました。
画面の中ではすごく便利そうに見えたんですよ。
ところが、いざ自分の机に置いてみると、なんだか邪魔で、結局しまってしまう……
ということを何度か繰り返しました。
そこで痛感したんです。
動画に映るあの人の机と、私の机は、別物なんだなと。
それからは、欲しくなった瞬間に、こう自分へ問いかけるようにしています。
「これ、うちのどこに置く?」
机の右上か、引き出しの中か、カバンのどのポケットか。



置き場所が具体的に浮かぶものは、だいたい長く使えますね。
置き場所が浮かばないものは、出番が来ない
逆に、置き場所がパッと想像できないものは、買っても出番が来ないんですよね。
家に届いた日は触るんですが、その後の定位置が決まらない。
そうこうしているうちに、引き出しの奥にすべり込んでいきます。



わかる!
置き場所ないやつって、ホント使わなくなるよね。



スペックが優秀でも、自分の暮らしに居場所がないものは、ただの高性能な置物になってしまうんです。
机の上に、その道具の席をちゃんと用意できるか。
私はまず、そこを確かめるようにしています。
基準②
「毎日使う場面」が、はっきり浮かぶか?


「いつか使うかも」は黄色信号
2つ目は、使うタイミングの解像度です。
前回、目的を明確にするという話を書きました。
それをもう一歩進めると、こうなります。
「いつか使うかも」ではなく、「毎朝、ここで使う」と言い切れるか。
この「いつか」という言葉が出てきたら、私の中では黄色信号です。



「いつか」、は便利な言葉なんですが、たいていその日は来ないんですよね。
朝・移動中・帰宅後で考える
私は以前、デスクの充電器をひとつに集約したことがあります。
買う前から、朝、机に座ってスマホとイヤホンを置く自分の姿が、ハッキリ想像できたんです。
「あ、これは毎朝触るやつだ」と。
実際、今でも毎朝使っています。
充電器のように複数の機器をまとめて差せるタイプは、出力に余裕のあるものを選んでおくと、後から機器が増えても困りません。
ワイヤレスで置くだけにしたい方は、マグネットで吸い付くタイプも、朝のひと手間が減って快適です。



一方で、便利そうだからと買ったハブは、存在ごと忘れていました。
使う場面を具体的に言えなかった時点で、答えは出ていたんですよね。
そこで私は、買う前にこの3つを自分に確認します。
- 朝、使うか
- 通勤や移動中に、使うか
- 家に帰ってから、使うか
このどれかに「はい」と即答できないものは、いったん保留です。
場面が浮かばない便利さは、私の生活では便利になってくれません。
基準③
机のスペースを譲ってでも、置きたいか?


空間は、限りある資源
3つ目は、少し私のクセが出る基準かもしれません。
私は、机の上にものを置かないのが好きなんです。



何もない広い机を見ると、それだけで作業に入りやすくて。
逆に言うと、その机に「置く」と決めるのは、私にとって結構な覚悟がいることなんですよね。
前回の記事で、「引き算の論理」という話をしました。
増やすより、減らすことで快適になる。
今でも、この考えは変わっていません。
だからこそ、最後の基準はこうなります。
「引き算をしても、それでも手元に残したいか」。
空間って、タダじゃないんです。
机の上の面積も、視界も、限りある資源です。
そこを差し出してでも置きたいと思えるかどうか。



ここで一度立ち止まると、見た目がかっこいいだけのものは、たいていポチる手が止まります。
モニターアームは「払う価値」があった


一方で、空間を譲ってよかったと思えたものもあります。
その代表が、モニターアームです。



導入する前は、正直ためらいました。
机にがっちり固定する分、それなりに存在感がありますからね。
ところが実際に使ってみたら、モニターの下までスッと視界が広がって、占有する面積以上の見返りがありました。
土台がなくなったことで、机が一気に広く感じられたんです。
これは、置く価値があったなと。
空間というコストを払うだけの理由が、自分の中ではっきり見つかる。
そう思えたものだけが、この最後の関門を通り抜けていきます。
3つの基準を通ったものだけが残る
3つの基準をおさらい
3つの基準を整理しておきますね。
- 自分の暮らしに、居場所があるか
- 毎日、使う場面がはっきり浮かぶか
- 机のスペースを譲ってでも、置きたいか
前回の買わないルールが、買い物の入り口の門番。
そして今回の3つが、買い物の最後の関門です。
この関門を通り抜けたものは、不思議と後悔がありません。
逆に、ここで引っかかったものは、振り返ってみると、買わなくて正解でした。
3つ全部に「はい」と言えなくても大丈夫です。
ひとつでも「うーん…」と詰まったら、いったん保留する。



それだけで、引き出しで眠るガジェットは、ぐっと減りますよ。
道具を選ぶことは、一日に何を置くか選ぶこと
この基準で選ぶようになってから、私の机の上には、必要なものだけが静かに並ぶようになりました。
たまに、その数少ない道具を眺めていて思うんです。
ガジェットを選ぶことって、自分の一日に何を置くかを選ぶことなんだなと。



机の上に残った道具は、「私がどんな暮らしをしたいか」の、答えそのものなんですよね。



なるほどね。
ものを選んでるようで、暮らしを選んでるってことか。
これからも私は、数を増やすことより、残す一つを丁寧に選んでいきたいなと思っています。
残す一つを、丁寧に選ぶ
ガジェット選びで後悔しないために、私がゆずれない基準は3つでした。
暮らしに居場所があるか、毎日の使う場面が浮かぶか、机のスペースを譲ってでも置きたいか。
この最後の関門を通したものだけを手元に残すようにしたら、机の上も、頭の中も、ずいぶんすっきりしました。
買う数を増やすより、残す一つを丁寧に選ぶ。
そんな選び方を、よかったら試してみてくださいね。



前回の「ガジェット沼から抜け出すためのマイルール」とあわせて読むと、私のガジェットの選び方が一通り見えてきますよ。














