ジメジメとした梅雨が到来しました。この時期の撮影の楽しみは何と言っても紫陽花でしょう。
今年になって、100ミリのマクロレンズを入手しました。一般的に中望遠マクロレンズと呼ばれるもので、接写だけでなく、ポートレート撮影にも使うこともできるレンズです。
手ぶれ補正が付いているので、三脚を使わなくても手軽にマクロ撮影を楽しむことができます。
マクロレンズの魅力
マクロレンズは、被写体を大きく撮れ接写が得意なレンズです。今回手に入れたレンズは最大撮影倍率が1倍。最短撮影距離(被写体からイメージセンサーまでの最短距離)は30cmと、被写体に近づき大きく撮影することができます。
マクロレンズをひとつ持っていると表現の幅が広がります。境内に咲いている紫陽花を被写体にして、マクロレンズの魅力を探ってみました。
美しいボケを作れる
マクロレンズの魅力のひとつは、メインの被写体(ピントが合ったところ)以外が綺麗にボケてくれるということです。
マクロレンズならではの美しいグラデーションを表現することができます。
被写体にギリギリまで近寄れる
紫陽花の花(正しくはガクの部分ですが)にいっぱいまで近づいて撮ってみました。小さな紫陽花の花を大きく切り取ることで、普段見ている光景とは別の世界が広がります。
紫陽花撮影のヒント
曇りの日を狙う
屋外での花の撮影は曇りの日が狙い目です。強い太陽の光が被写体に当たると、どうしても黒い影ができ、コントラストの強い写真になってしまいます。
そうなると、繊細なグラデーションまで失われてしまうので、花の魅力を映し出すことができません。
特に紫陽花は梅雨のシンボル的な花でもあり、曇りの日に撮影するとしっとりとした作品に仕上がると思います。
ただし、天候ばかりはどうしようもないので、なかなか太陽が雲に隠れてくれない時は、レフ板や傘などで影を作るのもひとつの方法です。
水玉を写す
雨に濡れる花びらが梅雨らしさを演出してくれます。マクロレンズで水玉にピントを合わせて撮影してみました。
花だけを写すのではなく、もうひとつオブジェを入れ込むことで作品の幅が広がります。
露出アンダー気味にして撮る
RAW現像で露出をマイナス補正。梅雨時のアンニュイな雰囲気を出すときに有効な方法ですね。
湿度の高い時期、撮影後のケアは万全に
紫陽花撮影を行うのは湿度の高い時期でもあるので、撮影後はカメラボディやレンズを湿気から守ってあげましょう。大事な機材にカビが生えたら大変です。
ドライボックスと防湿剤
防湿庫を使うのがベストですが、カメラ量販店で売っているプラスチック製のドライボックスと防湿剤で充分です。
防湿剤には、開封した日付を記入します。
ドライボックスに防湿剤を入れてカメラやレンズを保管します。
ドライボックスは湿度計が付いているものを購入しましょう。メモリが「BEST」のところに行くように。
防湿剤の標準的な使用量はパッケージに書かれていることが多いですが、季節や保管物の内容によっても変わってきますので湿度計を目安に最適な量を入れます(乾燥し過ぎも良くない)。
雨の日の撮影はアフターケアを
また、梅雨の時期は雨の日に撮影することもあると思います。撮影時には機材が濡れないように細心の注意を払いましょう。撮影後は水分を拭き取るのも忘れずに。
楽しい梅雨の撮影ライフを
紫陽花の花のように、梅雨の時期にしか撮れない作品もあります。カメラの大敵である湿気に充分気をつけて梅雨時の撮影を楽しんでください。