
あれ、HHKBは? いつも机の真ん中にあったよね?



いまは机から外して、MacBook Airのキーボードを使っています。



えっ、あんなに推してたのに?



嫌いになったわけではありません。打ち心地は、いまも好きです。



じゃあ、何で使わなくなったの?



動画の編集と、写真の撮影で、使い勝手が気になり出して…。
キーボードは、PFUのHHKB Professional HYBRIDを長く使ってきました。
ブログに3年使用レビューを書いたほど、気に入っていたガジェットです。


ところが最近は、そのHHKBを机の上から外しています。
いま打っているのは、MacBook Air(M5)のキーボード。
ユニバーサルコントロールという機能を使って、机の下に置いてあるMac mini(M2 Pro)を操作しています。



この記事では、HHKBを使わなくなった理由と、いまの使い方をまとめます。HHKBを買うか迷っている人の参考になればうれしいです。
HHKB Professional HYBRIDって、どんなキーボード?


HHKBは、PFUが作っているコンパクトなキーボード。
ライターやプログラマーなど、毎日たくさん文字を打つ人に愛用者が多い製品です。
HYBRIDは、Bluetoothの無線と、USB Type-Cの有線の両方でつながります。
基本スペック
主な仕様は次のとおりです。
- キーストローク 4.0mm
- 押下圧 45g
- キー数 60キー(英語配列)
- サイズ 幅294mm×奥行120mm×高さ40mm
- 質量 540g(英語配列・電池を除く)
- 接続 Bluetooth(4台まで登録)・USB Type-C
- 電源 単3形乾電池2本、またはUSBからの給電
- 通常価格 31,900円(税込)
キーの仕組みは、「静電容量無接点方式」と呼ばれるものです。
キーの下で起きる電気の変化を読み取って、押されたかどうかを判断します。
キーを底まで押し込まなくても、文字が入るのが特徴です。



キーボードで3万円以上って、やっぱり高いよね…。



キーボードとしては高い部類ですね。でも、毎日触れる道具なので、思い切って選びました。
HHKBの気に入っていたところ
いちばん気に入っていたのは、長く打っても指が疲れにくいところです。
Apple純正のMagic KeyboardからHHKBに替えたとき、長時間の作業でも手が疲れにくくなりました。
手前には、FILCOのウッドリストレストを置いていました。
HHKBは高さが40mmあり、そのままだと手首が少し上がります。
木のリストレストを添えると、手首が楽になります。



手に馴染んで、指が吸い付く。
この打ち心地が好きで、長く相棒にしてきました。



そんなに気に入ってたのに、使わなくなったんだ。



打ち心地の問題ではないですね。
作業の中身と、机の使い方が変わったんです。
使わなくなった理由①
キーが深く、ショートカットが押しにくい


ひとつめの理由は、キーの深さです。
文章を打つときに心地よかった深さが、動画の編集では負担に感じるようになりました。



ショートカットって、そんなに使うの?



編集の操作は、ほとんどショートカットです。
手をマウスに移さずに進められるので。
1本の動画を仕上げるまでに、ショートカットを何度も繰り返します。
ショートカットは、押す回数が多いぶん、押しやすさの差が、そのまま編集の手間になります。
4.0mmの深さで、同時押しが負担になる
HHKB Professional HYBRIDのキーストロークは4.0mm。
1円玉(厚さ1.5mm)を3枚近く重ねたくらいの深さです。
長い文章を打つときは、この深さが心地いいんです。
ところが、ショートカット操作では事情が変わります。
commandを押さえたまま、別のキーを押し込む。
この同時押しを繰り返すと、キーが深いぶん、指の動きが大きくなります。
私の指には、それが負担に感じました。



打つためには心地よい深さが、操るためには少し深すぎました。
矢印キーは、Fnとの同時押し
英語配列のHHKBには、独立した矢印キーがありません。
矢印は、Fnキーとの同時押しで入力します。
文章を書くときは、これで困ることはありませんでした。
ところが、Premiere Proでは、編集点の移動やフレーム送りに矢印キーを使います。
そのたびにFnキーを押さえるので、手間が積み重なりました。



キーが少ないから、すっきりしていいんじゃない?



文章を書くだけなら、すっきりしていて便利です。
でも、編集作業では、矢印キーが独立しているほうが楽でした。
MacBook Airの浅いキーは、ショートカットが押しやすい
試しに、MacBook Air(M5)のキーボードで、Premiere Proを操作してみました。
動かしているのは、机の下のMac mini(M2 Pro)です。
MacBook Airのキーは浅く、軽く触れるだけで入力できます。
底まで押しても、指の移動は短く済みます。
矢印キーも、キーボードの右下に独立して並んでいます。
同じショートカットなのに、HHKBより押しやすく感じました。



「打つための道具と、操るための道具は違う。」
編集をしていて、それを実感しました。
使わなくなった理由②
場所をとるうえに重い


ふたつめの理由は、大きさと重さです。
置いたままなら、気になりませんでした。
困るのは、HHKBを動かすときです。
幅294mm・540gに、リストレストも加わる
HHKB Professional HYBRIDの幅は、294mm。
A4用紙の長い辺(297mm)と、ほぼ同じ長さです。
質量は、電池を除いて540g。
中身の入った500mlのペットボトル1本と、だいたい同じ重さです。
手前には、FILCOのウッドリストレストも置いていました。
キーボードとリストレストで、机の手前にまとまった場所を使います。



キーボードって、そんなに動かすもの?



ふだんは動かしません。
困るのは、撮影のときです。
撮影のたびに、どかして戻す
ブログやnoteに載せる写真は、自分で撮っています。
撮影で机の上を使うときは、HHKBとリストレストを脇へどかします。
撮り終わったら、元の位置に戻す。
戻すときは、リストレストとの位置も合わせ直します。
1回ごとは小さな手間でも、撮影のたびに続くと面倒になってきました。



撮影の前に、まずキーボードを片付ける。
毎回、ひと仕事ある感じでした。
MacBook AirでMac miniを操作する「ユニバーサルコントロール」


いまは、MacBook Air(M5)のキーボードで、Mac mini(M2 Pro)を操作しています。
MacBook Airは、もともと机の上に並べて使っているマシンです。
HHKBとリストレストを外したぶん、机の上の道具が減りました。
撮影の前に片付けるものも、少なくなりました。





MacBookのキーボードで、別のMacが動かせるの?



「ユニバーサルコントロール」という、Macの機能を使っています。
便利ですよ。
ユニバーサルコントロールって、どんな機能?
1台のMacのキーボードとマウスで、近くにあるほかのMacやiPadを操作できる機能です。
Mac 1台に加えて、MacかiPadを最大2台まで操作できます。
ポインタを画面の端まで動かして、さらに押し込む。
すると、ポインタが隣のMacの画面に移ります。
キーボードの入力も、ポインタがある側のMacに届きます。
使うための条件
使うには、次の条件があります。
- 対応OS(Mac) macOS Monterey 12.4以降
- 対応OS(iPad) iPadOS 15.4以降
- Apple Account すべての機器で同じアカウントにサインイン(2ファクタ認証が必要)
- 通信 Bluetooth・Wi-Fi・Handoffをオン
- 距離 機器同士を10m以内に置く
- 共有 Macのインターネット共有と、iPadのモバイルデータ通信の共有はオフ



私のMac mini(M2 Pro)とMacBook Air(M5)は、どちらも条件を満たしています。
設定の手順
macOS Ventura以降のMacでは、次の手順でオンにします。
- 「システム設定」の「ディスプレイ」で、「詳細設定」を開く。
- 「ポインタとキーボードを近くにあるすべてのMacまたはiPad間で移動することを許可」をオンにする。
- 「ディスプレイの端を通過させて近くにあるMacまたはiPadに接続」もオンにする。
- 「ディスプレイ」の「配置」で、画面の並びを実際の机の配置に合わせる。
つながらないときに見る項目
8月にMacBook Airが届いた日、ユニバーサルコントロールはまったく動きませんでした。
Wi-Fi・Bluetooth・Handoffはすべてオンで、Apple Accountも同じ。
それでも、接続先にもう片方のMacが出てこない。
Appleサポートのチャットに相談すると、原因は「ディスプレイの端を通過させて近くにあるMacまたはiPadに接続」の項目でした。
そこが、オフになっていたんです。
この話は、noteのデスクツアーにも書きました。



つながらないときは、まず、この項目を見てください。
スイッチひとつで直ることもあります。
それでもHHKBを手放さない理由
使わなくなったとはいえ、HHKBを売るつもりはありません。
しばらくは、手元に置いておきます。
3万円超えのキーボードを手放すのは惜しい
HHKB Professional HYBRIDの通常価格は、31,900円(税込)。
キーボード1台としては、高い部類です。
それだけのお金を出して選んだ道具なので、手放すのは惜しい。
壊れたわけでも、打ち心地に不満があるわけでもありません。



使う場面は減りましたが、手放す理由はまだ見つかっていません。
HYBRIDは在庫限りで販売終了
2025年10月、PFUは新モデルの「HHKB Professional Classic Type-S」を発売しました。
あわせて、HYBRIDの無印モデルは、在庫限りで販売終了になると案内されています。
(静音モデルのHYBRID Type-Sは継続販売)
この先、同じモデルを新品で買い直すのは難しくなりそうです。



同じモデルは、新品では手に入りにくくなります。
手元の1台は、しばらく残しておきます。
これからHHKBを選ぶなら、どのモデル?



じゃあ、いまHHKBを買うなら、どれがいいの?



無線でつなぐか、有線でつなぐかで分けると選びやすいです。
現行モデルの比較
HYBRIDの販売終了後に候補になる、主な4モデルです。
| モデル | 接続 | キーストローク | 質量(英語配列) | 通常価格(税込) |
|---|---|---|---|---|
| HYBRID Type-S | Bluetooth・有線 | 3.8mm | 540g | 36,850円 |
| Classic Type-S | 有線 | 3.8mm | 530g | 31,900円 |
| Classic | 有線 | 4.0mm | 530g | 26,950円 |
| Studio | Bluetooth・有線 | 3.6mm | 840g | 44,000円 |
押下圧は、どのモデルも45gです。
Type-Sは、静かで速く打てるように作られたキーです。
Classicは、英語配列・白のモデルだけになりました。
Studioだけは、静電容量無接点方式ではなく、メカニカルスイッチを使っています。



深さが気になる人は、キーストロークの列を見てください。
いちばん浅いStudioでも3.6mmです。
用途別の選び方
用途で分けると、次のようになります。
- 無線で、複数の機器を切り替えたい → HYBRID Type-S
- 有線で、静かなキーがいい → Classic Type-S
- 有線で、価格を抑えたい → Classic(英語配列・白のみ)
- マウス操作も手元で済ませたい → Studio
Studioには、ポインティングスティックと、4か所のジェスチャーパッドが付いています。
その一方で、質量は840gと、4モデルの中でいちばん重くなります。
机の上をよく片付ける人は、重さも確かめておくと安心です。
モデルの選び方は、別の記事でも詳しくまとめています。





打ち心地だけでなく、つなぎ方と重さも見て選ぶと、買ったあとに困りませんよ。
HHKBが向く人・向かない人
私の使い方の変化をもとに、HHKBが向く人と、向かなくなった人を分けてみました。
今もHHKBをおすすめできる人
- 長い文章を打つ時間が長い人
- ショートカットより、文字の入力が多い人
- キーボードを机の定位置から動かさない人
- 毎日使う道具に、こだわりたい人



文章を書く道具としては、いまでもHHKBをすすめられます。
ほかのキーボードも考えてほしい人
- 動画編集など、ショートカットを多く使う人
- 矢印キーをよく使う人
- 撮影や作業のたびに、机の上を片付ける人
- MacBookを机に置いていて、ユニバーサルコントロールが使える人



HHKBの打ち心地は、いまも好きです。
合わなくなったのは、私の作業の中身のほうでした。
打つための道具と、操るための道具は違う
HHKBを使わなくなった理由は、キーの深さと、大きさ・重さの2つでした。
どちらも、動画の編集と写真の撮影という、いまの作業から出てきた理由です。
いまは、MacBook Air(M5)のキーボードとユニバーサルコントロールで、Mac mini(M2 Pro)を操作しています。
HHKBは手放さず、しばらく手元に置いておきます。



道具が悪くなったのではなく、使い方が変わりました。
キーボードを選ぶときは、打ち心地とあわせて、ご自身の作業の中身も見てみてくださいね。
- 長く打っても指が疲れにくい。
- キーを底まで押し込まなくても入力できる。
- Bluetoothと有線の両方でつながる。
- Bluetoothで4台まで登録できる。
- キートップが外しやすく、掃除がしやすい。
- 文章を長く書く作業に向いている。
- キーストロークが4.0mmと深く、ショートカットの連打には重い。
- 英語配列には独立した矢印キーがなく、Fnとの同時押しになる。
- 幅294mm・540gで、動かすたびに手間がかかる。
- リストレストを足すと、机の手前の場所を使う。
- 通常価格31,900円と、キーボードとしては高い。
- 2025年10月に、在庫限りでの販売終了が案内された。













