PFUから発売されているHappy Hacking Keyboard(以下「HHKB」)は、タイピングの心地良さが追求されたキーボードです。
「静電容量無接点方式」という構造で、金属の接点がなく、軽いキータッチで入力できます。
指の力を適度に吸収してくれるので、長時間の作業でも疲れにくいのが特長です。
タイピングそのものを楽しめる優れたキーボードで、私も長らく愛用しています。

2020年9月現在、HHKBシリーズには、合計16種類のバリエーションがあります。
高い買い物でもありますので、最初はかなり迷うと思ういます。
この記事では、HHKBのモデルを選ぶときのポイントを紹介します。
HHKBの現行モデル
HHKBのモデルは大きく分けて3種類。
そして、それぞれのモデルに、3種類(または2種類)のキー配列があり、白と黒2種類のカラーが展開されています。
次の表の通り、バリエーションは全部で16種類です。
モデル名 | 機能 | 価格 | 英語 配列 | 英語 無刻印 | 日本語 配列 |
---|---|---|---|---|---|
HYBRID Type-S | 静音モデル BluetoothまたはUSB-C | ¥35,200 | 黒・白 | 黒・白 | 黒・白 |
HYBRID | BluetoothまたはUSB-C | ¥30,250 | 黒・白 | 黒・白 | 黒・白 |
Classic | USB-C | ¥25,300 | 黒・白 | 黒・白 | - |
※黒色モデルの商品表記は、「墨」
現行モデルのコンセプト動画です。
Liteモデルは構造が違う
HHKBには、上記以外に「Lite」モデルがあります。
価格は5,000円台と、他のモデルに比べ割安ですが、キーボードの構造そのものが全く違うので、本記事では除外しました。
選び方のポイント
HHKBを買うときの選び方のポイントは、次の4点です。
HHKEBの選び方のポイント
- 接続方式(無線・有線)
- キー配列(日本語配列・英語配列)
- カラーバリエーション(墨・白)
- 静音モデル(HYBRID Type-S)にするかどうか
接続方式(無線・有線)
Bluetooth接続に対応しているのが、HYBRIDモデルです(USB-C接続による有線接続にも対応)
Bluetoothで接続するデバイスは、4台まで登録できます。
デバイスの切り替えは、ショートカットを使います(Fn + Control + 1〜4の数字キー)。
切り替えはとてもスムーズです。
無線接続なので、コードの煩わしさからも開放されます。

一方、有線接続のみに対応したClassicモデルは、Bluetooth接続ができない分、値段的に求めやすくなっています。
「Type-C – Type-A」のケーブルが付属しているので、C端子のないパソコンにも接続できます。
キー配列(日本語配列・英語配列)
HHKBのHYBRIDシリーズには、日本語配列(JIS配列)・英語配列(US配列)の二種類が用意されています。
これまで日本語配列に慣れ親しんだ方は、日本語配列のモデルを選んだ方が良いと思います。
一番の理由は、英語配列には矢印キーがないこと(ファンクションキーと組み合わせて上下左右にカーソルを動かします)。
また、記号の配列が日本語配列と違います。
一度、別メーカーの英語配列のキーボードを使っていましたが、():;@ などの記号の位置がなかなか慣れませんでした。
英語配列は機能的と言われていますが、慣れた配列を使った方が良いですね。
カラーバリエーション(墨・白)
HHKBのカラーバリエーションは、「墨」と「白」の2つです。
「墨」は、黒色のキーに黒色で文字が印字されています。
私は、最初は渋めな「墨」を選びましたが、文字の印字も黒い色のため、照明が暗いときは見えにくい場合があります。
「墨」はブラインドタッチが完璧な方向けですね。初めてHHKBを購入する人は、白色モデル(無刻印ではないもの)が良いと思います。
白色モデルは、昔ながらのレトロな外観です(私はむしろそれが良いのですが)。一方で墨は全体が黒で締まりのある渋いデザインです。
渋めの外見にこだわるなら墨モデル。レトロ感を楽しみたい&実用性を優先するなら白の刻印モデルですね。

静音モデル(HYBRID Type-S)を選んだ方が良い人
フラグシップモデルである、HYBRID Type-S(静音モデル)は、通常モデルより高めの値段設定になっています。
HHKBの通常モデル(HYBRID)は、プラスチックの当たる「カチャカチャ」という音と、キーが本体に触れたときの「ゴツゴツ」という音が加わり、わりと大きな音がします。
周りの音がそこそこあれば、気にならない音量ですが、静かな環境では気になる音量です。
この静音モデルは、キー入力時の音が抑えられた設計になっていて、周囲への配慮にもなります。
公式のYouTubeチャンネルに、Type-Sのタイピング音が公開されています。
静かなオフィスで使う人や、テレワークでご家族がおられる方は、静音モデルを選ぶと良いでしょう。
ちなみに、通常モデル(HYBRID)は、プログラマーやライターの方がよく使っておられるようです。
キーを打つ音が、入力のフィードバックになって、モチベーションが上がるのかもしれません。
職業・用途・作業環境で選ぶ
職業・用途・環境によって、HHKBの選び方は変わってきます。
独断と偏見で、おすすめのモデルをまとめてみました。
職業・環境 | おすすめモデル | 備考 |
---|---|---|
テレワーカー リモートワーカー | HYBRID Type-S | ご家族のご理解があれば、 HYBRIDでもOK。 |
静かなオフィス | HYBRID Type-S | 周りのキーボード音が そこそこあるなら、 HYBRIDでもOK。 |
プログラマー | HYBRID | 静音モデルではない通常モデルは、 ゴリゴリ書く打鍵感が良いです。 |
ライター | HYBRID | 静音モデルではない通常モデルは、 ゴリゴリ書く打鍵感が良いです。 |
デスクトップ単体 | Classic | ケーブルが気になる人は、 HYBRID Type-S またはHYBRID |
デスクトップと タブレット | HYBRID Type-S またはHYBRID | iPadで使用する場合、 日本語配列モデルでも、 英語配列として認識されます。 |
ノートパソコン | HYBRID Type-S またはHYBRID | アクリル製キーボードカバーが あると、上に載せられて便利。 |
HHKBは、タイピングの心地良さが追求され、疲れにくい構造の高性能キーボードです。
HHKBの使用レビューを別記事にまとめています。参考にしてみてください。

筆者の愛用モデル。テレワークが増えたのを機に、静音モデルを購入しました。