紫陽花の名所でモデル撮影
先日、「あじさい寺」月照寺さん(松江市外中原町)でモデル撮影を行いました。
今にも降り出しそうな天気で、気温・湿度ともに高く、あまりコンディションが良くない日の撮影でしたが、しっとりとした紫陽花の花をバックにポートレート撮影を行うことができました。
梅雨時のポートレート撮影は、普段の撮影とは違った心配りが必要となります。
天気予報の確認
雨が降るとモデルさんもカメラも濡れてしまいます。
梅雨時といっても、四六時中雨が降るわけではないので、時間ごとの天気予報を確認して、雨がやむタイミングを見計らって撮影します。
レフ板を使用
ポートレート(人物を中心にした写真)は、晴れの日より曇りの日の方が最適と言われます。
太陽の光が強いと、日が当たる部分が白飛びし、日が当たらない部分には黒い影ができてしいます。雲があると光が拡散してくれるので、人物撮影には適しています。
ところが、梅雨時の雲は厚く、光量不足で暗い感じの写真になりがちです。明るい写真にするためにシャッタースピードを遅くすると被写体ブレが起きる確率が増えますし、ISO感度を上げるとノイズが乗ってしまいます。
そこで、持ち運びしやすい折りたたみ式のレフ板(直径は107cm)を使いました。このレフ板を使って光量を稼ぎます。
広げると1メートルありますが、折りたたむと40センチぐらいになりコンパクトにしまえます。フックがあるので、カラビナをセットし腰にぶら下げて持ち運べるので便利です。
レフ板の使い方(アシスタントがいない場合)
レフ板を自由な角度で使うためには撮影する人とは別にレフ板持つ人が必要になりますが、この日の撮影ではそれができかったので、地面に置いて使うことにしました。
シルバーの方を上にしてレフ板を地面に置く
曇りがちな日はシルバー(アルミ素材)の方を被写体に向けます。光を反射してくれるので、光量が稼げます。
※逆に、晴れの日は白い方(布素材)を使います。晴れの日は光が強いので、光を反射するのではなく拡散する必要があるからです。
角度をつけたいときは、ペットボトルを利用する
次の項でも述べますが、梅雨時の撮影では水分補給が必須です。そこでペットボトルを持ち歩くわけですが、これをレフ板の固定に使います。
被写体に光を向けるため、レフ板の端に台代わりに置きます。角度を自在にすることはできませんが、レフ板を持つ人がいないときの対処法です。
水分補給
これは、撮影者・モデルさん両方に言えることです。湿度と気温が上がるので、熱中症を予防するためにも常に飲み物を用意しておくと良いです。
私はロープロのボトルポーチを腰に付けてミネラルウォーターのペットボトルを持ち歩いています。両手を常に空けておくため、腰にぶら下げておきます。
水筒などを肩から下げる方法もありますが、重いカメラバックをかけていることもあり、肩の負担を軽減するためにも、腰に付ける方が良いかと思います。
撮影は短期集中
撮影も適宜休憩を入れながら行うと良いでしょう。
この日の撮影では、モデルさんと話し合って短い時間(1時間程度)に集中して撮影することにしました。
一番大変なのはモデルさん
ポートレート撮影で一番気をつけなければいけないのは、モデルさんのコンディションです。
常にカメラを意識しなければならないので、普通に立っているより疲労度が上がります。湿気の多い時期は、汗が乾かず体温が下がりにくいので、さらに体に負担がかかります。
ポートレートはモデルさんとカメラマンの共同作業。良い表情を引き出すのもカメラマンの役割のひとつです。
梅雨時のポートレート撮影では、普段以上にモデルさんに気配りをし、この時期ならではの素敵な作品を作り出しましょう。